当院の診療時間(つづき)
2018年12月2日未分類
今日は前回に引き続き、当院の診療時間についてお話しします。
1.訪問診療を取り組んでいる歯科医院が少ない
2.質を維持できなくなるほどの長時間の診療はしない
詳しくは前回の記事をご覧ください。
当院の診療時間は、以下のような事情もあります。
3.スタッフのほとんどが「お母さん」や「奥さん」
当院には、常勤2名、非常勤8名のスタッフが在籍しています(30年11月)。
9名が歯科衛生士、1名が歯科衛生士学校の学生さんです。
専門で固めた方が質が上がるのは事実です。
ただ、一方で、歯科衛生士は極めて慢性的な人手不足で、募集に非常に苦労します。
こちらの都合ばかり押し付けるような募集では、スタッフが集まりません。
当院の募集で必須なのは
・熱心
・向上心がある
・協調性がある
・歯科治療や衛生士業務が好き
基本的にこれだけです。
結果、10人中「奥さん」が8名、「お母さん」が6名になりました。
それぞれに家庭を持っており、ある程度、家庭を優先してもらっています。
その方が働きやすいだろうし、当院のスタッフ事情も安定すると考えるからです。
ですから、夜の診療は特に難しいのがおわかり頂けるかと思います。
スタッフの入れ替わりが少ないことは、皆さんにもメリットがあります。
皆さんとスタッフが顔馴染みになりやすく、
アットホームな歯医者(≒怖くない歯医者)→治療の中断が減る→歯が長持ちする
■まとめ■
余談ですが、入管法を改正して、どうしても外国人労働者を受け入れたいようです。
なんでも「人手不足だから」なんだそうです。
私は外国人労働者の受け入れは、拙速、時期尚早と考えます。
理由はいくつかありますが、その一つが
「限られた人手」をうまく活かしきれていない(労働力を無駄に使っている場面が多い)
と思われることです。
日本全体のGDPは高いですが、一人当たりのGDPはそれほど高くありません。
私は日本人の平均値は、勤勉、優秀、律儀だと思っています。
それでも一人当たりのGDPが高くないのは、社会の構造が原因ではないかと思います。
たとえば、深夜営業や24時間営業、本当に必要でしょうか。
この、生産性の低い(=時間当たりの売上が低い)時間帯の労働力を
昼間の時間帯に回してもなお「人手不足」でしょうか。
私は、客の利便性を限りなく追求するのはただの消耗戦で、
資本主義の悪しきゴールの一つだと考えます。
(もちろん、経営者は様々で、他の考えを否定するものではありません)
ですから、当院は、皆さんの利便性を犠牲にする代わりに、
・放置されがちな寝たきりの方の口の中に光を当てる
・高い質の歯科治療を行う
・雰囲気の良い歯科医院を作る
このようなこと心がけていますし、提供できているのではないかと思います。
冗長な文章になりましたが、お付き合い頂きましてありがとうございました。