顎関節症の治し方1 顎や周辺が痛い(重い)
2017年1月5日顎関節症
あけましておめでとうございます。
忙しくてすっかり期間が空いてしまいましたが、顎関節症のお話の続きです。
顎関節症の主な症状は、「痛い」「開かない」「音が鳴る」です。
今日は「痛い」についてお話しします。
顎や顎の周辺が痛いのは、大きく分けて二つあります。
1.顎やほっぺた・こめかみのあたりが重い(痛い)
2.顎を大きく開けようとすると痛い
この二つは、どちらも「顎関節症で痛い」という表現になりますが、
原因が違うので治し方も違います。
*お断り*
ここでは専門でない皆さんにわかりやすいように
典型的なケースを想定して、とても簡単に説明しています。
自分の体とは言え素人さんが判断(≒診断)するのは危険ですから、
必ず私たち歯医者にご相談ください。
1.顎やほっぺた・こめかみのあたりが重い(痛い)
このタイプの方は、肩こりや側頭部・後頭部の痛みを感じることもあります。
顎関節症としては、よくあるケースです。
この原因は、主に、顎を使いすぎていること です。
たとえば、ガムやスルメなどをずっと噛み続けていたり、力仕事が続いたり、
集中したりストレスを感じたりしたときに(無意識に)噛んでいたりすると、
顎そのものや顎を支える筋肉に負担がかかります。
パソコンやスマホをいじっているとき、車の運転をしているとき、
試験勉強や試験の最中などは噛みやすいので要注意です。
結果、痛くなります。
治し方は簡単です。
・顎に負担がかかっていることを理解する
・顎に負担をかけているのは習慣によることを理解する
・噛まない(ように心がける)
これで全てです。
もっとも、「噛まない」と言っても、習慣的に噛んでしまっている人には、
噛まない状態がどんなことかがわかりにくいようです。
このような方は、深呼吸をすると良いです。
鼻から大きく息を吸って、口からゆっくり吐き出す。これでOK。
毎日のように患者さんに説明していますが、
食いしばりながら深呼吸をする人には未だ会ったことがありません。
マウスピースを作る必要もないし、噛み合わせを治す必要もありません。
もちろん、お金をかけて矯正する必要もありません。
なお、集中したりストレスを感じたりしたときに、無意識・不必要に噛む習慣を、
TCH(Tooth Contact Habit)と言います。
TCHについての詳細は過去の記事をご覧ください。
余談ですが、このブログ、歯科関係の方から「読んでいます」と言われることが多く、
この程度の随筆のようなものが役に立っているならうれしいです。