TCHのいろいろな症状
2016年8月21日顎関節症
TCHが原因で起きる不快な症状は歯の痛みだけではありません。
*TCH:Tooth Contact Habit(歯を不必要に接触させるクセのこと)
詳しくはこちらの記事を
今日はTCHが原因と考えられる不快な症状のうち、
訴えの多いものをいくつか紹介しましょう。
・歯が痛い
鈍い痛みを感じます。特に食べ物をかんだときに痛くなります。
特徴は痛くなったり治ったりすることです。
朝ご飯より夜ご飯の方に痛みを感じることが多いです。
日によって痛くない日もあります。痛む場所も変わることがあります。
激痛になることはまれです。
・歯がしみる
歯を不必要に接触させている時間が長いと、
歯の中の神経が過敏になるのか、しみやすくなるようです。
・歯ぐきがやせる
歯に不必要に力をかけ続けていると、歯の周りの歯ぐきがやせます(低くなります)。
歯ぐきがやせると歯の敏感な部分が露出するので、余計にしみるようになります。
・アゴ(顎関節)が痛い
女性の方など、アゴが華奢な方は、
歯よりもにアゴ(顎関節)の周辺に不快な症状が出ることがあります。
顎関節症があると、口を大きく開けると痛くなることもあります。
・頭やほっぺたが痛い
こめかみから頭のてっぺんにかけて(側頭筋)、それからほっぺた(咬筋)には
噛むときに働く筋肉がついています。
歯を接触させ続けていると、この噛む筋肉を使い続けることになります。
筋肉を使い続けると、当たり前ですが痛くなります。筋肉痛です。
(側頭筋の筋肉痛は、「偏頭痛」と間違われることがあります)
また、TCHがあると、
夜、寝ている間に歯ぎしりをしたりくいしばったりしやすくなります。
歯ぎしりやくいしばりに対する今までの一般的な治療方法は、
マウスピース(スプリントやナイトガードと言います)を作ることでした。
しかし、日中、上下の歯を合わせないように気をつけるだけで、
マウスピースを使わなくても大部分の人が歯ぎしり・くいしばりを減らすことができます。
さらに、恐いのは
歯周病にかかっている人がTCHがあると
一部分だけ急速に歯周病が進行して歯がグラグラになってしまう
ことがあるということです。
これは決して珍しいことではありませんので、
今、具体的に不快な症状がなくても、TCHは治しておくべき悪いクセです。