”条件反射”の診療をしない
2016年1月11日歯科関係者へ
最近、「ブログを読みました」と言われることがあります。
ネットは一方通行のコミュニケーションなので、
本当に読まれているのか、ふと疑問に感じることがあります。
ですから、このような声はとてもうれしく思います。
ただ、患者さんや患者さん予備軍というよりは、
関係者の方に読まれていることが多いようです(苦笑)。
歯科関係の方…特に後輩の歯医者さんに向けての記事も、
たま~に書いてみようかと思います。
ということで、今回は歯科関係者(若い歯医者さん)向けです。
専門でない方が読んでも、ある程度はわかるように書きますけど。
「入れ歯を作り直して欲しい」
という患者さんが来たとします。
すぐに義歯を作り直していないか?ということです。
「インプラントを入れて欲しい」という患者さんならどうですか?
患者さんの「○○して欲しい」というのは希望です。
患者さんの希望は最優先です。
ただ、「入れ歯を作り直す」「インプラントを入れる」のが妥当か、
診断するのが私たち専門です。
他の選択肢も提示・説明する義務が私たち専門にはあります。
去年まで大きな病院で働いていて、
後輩に義歯の設計について相談されることが良くありました。
必ず聞いていたことが、
設計云々の前に
・なんで義歯を作り直すことになったの?
・ここはブリッジにできないの?
などというこでした。
義歯を作り直したい理由を患者さんに聞きましたか。
それは(あなたが)作り直して改善するのですか。
残根があればクラウンを立てて支台にできるかも知れません。
ブリッジにすれば義歯を小さく、
あるいはなくすことができるかも知れません。
条件反射で直線的に診療するのではなく、
少し立ち止まって考えると、質の違う診療ができると思います。