痛みに名前をつける(診断する)
2016年7月6日顎関節症
街の歯医者に駆け込んでくる患者さん。
訴えは、だいたい「痛い」「とれた」「しみる」。
今日は、「歯が痛い」と駆けこんで見えたあなたに
私たち歯医者はどのようなプロセスで治療するかお話ししましょう。
(少し難しいお話ですが、最終的には顎関節症や知覚過敏につながります)
私「今日はどうしましたか?」
あなた「歯が痛くて…」
すると、
いつから痛みますか?
どんな痛みですか? 鋭い痛み? それとも鈍い痛み?
どんなときに痛くなりますか? 熱いもの?冷たいもの?かんだとき?
最初に痛くなってから今まで、痛みに変化はありましたか?
などなど、根掘り葉掘り聞かれます。
あなたから痛みについて聞いて、
私たちは口の中を見る前に、だいたいの当たりをつけます。
それから口の中を見て、必要があればレントゲンを撮って、
「あなたの痛み」に名前(病名)をつけます。
(これを「診断をつける」「診断する」などと言います)
病名がつけば(診断できれば)、ほぼ自動的に治療方法が決まります。
この病気にはコレ、という治療方法があるのです。
あとは手順に添って治していくだけです。
「歯が痛い」
↓
あなたから詳しい話を聞く
↓
検査をする;口の中を見る、レントゲンを撮るなど
↓
病名をつける(診断する)
↓
治療方法が決まる
歯医者の治療で難しいのは(お医者さんも同じだと思いますが)、
治療一つ一つよりも、
正しい病名をつけること(正しく診断すること)
です。
長くなるので2回に分けます。